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2014年10月26日 (日)

赤ひげ大賞に思う

日本医師会の赤ひげ大賞を受賞しました。

今回で3回目、受賞者は全国で5人というものです。
開業して18年の活動を評価していただいたものと、素直に喜んでいます。
Photo
『赤ひげ診療譚』という山本周五郎原作の小説、およびそれを映画化した黒澤明監督、三船敏郎主演の映画『赤ひげ』から取ったものだということは、誰でもわかると思います。今回、じっくりと『赤ひげ診療譚』を読んでみました。Kindle(iPhone用)で読みましたが、どこでも読める、見やすい、ハイライトができるなど大変便利でした。
赤ひげ大賞、ではなく、『赤ひげ診療譚』を読んで感じたことを書いてみます。
赤ひげの名前は、新出去定(にいで・きょじょう)といいます。
長崎帰りの若い見習医師保本登(やすもと・のぼる 加山雄三が演じる)に話します。
「医術などといってもなさけないものだ、長い年月やっていればいるほど、医術がなさけないものだということを感ずるばかりだ。病気が起こると、或る個躰はそれを克服し、べつの個躰は負けて倒れる、医者はその症状と経過を認めることができるし、生命力の強い個躰には多少の助力をすることもできる、だが、それだけのことだ、医術にはそれ以上の能力はありゃあしない」
「ー現在われわれにできることで、まずやらなけばならないことは、貧困と無知に対するたたかいだ、貧困と無知に勝ってゆくことで、医術の不足を補うほかはない」
「それは政治の問題だと云うだろう、誰でもそう云って済ましている。だがこれまでかつて政治が貧困や無知に対して何かしたことがあるか、貧困だけに限ってもいい、江戸開府このかたでさえ幾千百となく法令がでた、しかしその中に、人間を貧困のままにして置いてはならない、という箇条が一度でも示された例があるか」
「・・・問題はもっと前にある、貧困と無知さえなんとかできれば、病気の大半は起こらずに済むんだ」

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