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2014年1月 2日 (木)

小さなたねの物語 その2

ひかりちゃんが自宅に戻って、数ヶ月後のこと。

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その頃は、呼吸器をつけたりつけなかったりしていましたが、どちらかというとつけている時間が多かったように思います。
お母さんはもちろん、お父さんも協力して、ひかりちゃんの世話をしていました。
どうも呼吸音がおかしい、と訪問した古賀医師から報告がありました。
以前から喘息を指摘されており、喘息のような呼吸音がするというので、喘息の薬を処方しました。
しかしなかなか良くならず、ある晩、緊急の往診を依頼されました。
行ってみると、両親で交互にバギング(人工呼吸用のバッグを押して強制的に呼吸をさせる)をしていました。かなり抵抗があるようです。
気管チューブの先が何かで狭くなっているようでした。
私もバッグを押しながら、どうしたものかと考えました。
このままで一晩中バッグを押し続けるか、子ども病院に救急車で運ぶしかない。
・・・・
思い切って、チューブを少し奥に進めてみました。
すとんと抵抗がなくなって、バッグが楽に押せるようになりました。
それとともに、ひかりちゃんの自発呼吸も楽にできるようになり、表情が穏やかになりました。
どうも、チューブの先の気管の部分に、肉芽ができて狭くなっており、チューブを先に進めたことで、そこを通り過ぎたためのようでした。
一息ついたのもつかの間・・・
しばらくはそのような方法でしのぐことができたのですが、一度子ども病院に相談してみよう、とK医師に受診したところ・・・
チューブをあまり押し進めると、その先にまた肉芽ができて処置ができなくなる、チューブは引きめにするように、とのこと。
確かにそうですが、実際にはチューブを引き気味にすると狭窄で呼吸がしにくくなる、という現実があります。
本当に困りました。

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