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2013年1月21日 (月)

在宅ホスピスを語る

19日(土)は、『在宅ホスピスを語る会』を開催しました。

在宅ホスピスを経験した方(遺族)に、体験を語ってもらい、地域の人たち、同じ経験をした人たち、これから在宅ホスピスをやろうと思っている人たち・・・そして地域の医療機関や訪問看護、ケアマネージャなどにも聞いてもらいたい、というのが会の趣旨です。
在宅ホスピスを広げるには、もっとも有効な方法だと思っています。
福岡県では数年前から始めており、今年度は10ヶ所あまりで開かれています。
ことしの『語る会』は、ひときわ印象深いものでした。
土曜の午後2時から開始。
第1部は、Shanaさんのコンサートです。オカリナとギターの、息の合った演奏は、毎回心を洗ってくれますが、今年はまた一段と澄んだ音色で、私たちの心を清めてくれました。
Shana01
その後、第2部で体験談。
3人の遺族の方に、インタビュー形式で語ってもらいました。
1人は、訪問看護ステーションはなが関わった女性。
1人は、はなと、にのさかクリニックが関わったすい臓がんの女性。
もう1人は、にのさかクリニックと他の訪問看護ステーションが関わった男性です。
バックに、患者さんの在りし日の写真を流しながら話してもらいました。

Kitagawa02 Naitou01

Nakamuta01 Audience01
60人の聴衆が3人の発表に聞き入っていました。
それぞれに一生懸命の在宅介護の様子、笑いあり、涙ありの日々・・・
聞き手は、クリニックの統括部長内田と、看護師です。
それぞれに思いのこもった発表で、会場の参加者が熱心に聞き入っている姿が心に残っています。
最後にゆっくりと感想や意見を述べ合う時間がなかったのですが、聞きながら私が感じたことの中から、今日はひとつだけ。以前から思っていたことを書いてみます。
ある発表者は、在宅ホスピスの素晴らしさを述べながら、訪問看護に恵まれたり、介護のできる家族がいたことなど、「条件にめぐまれた」ことを述べていました。
一方、ある発表者は、「家で見るんだ、という気持ちで、条件を作っていった」と話しました。
当院で在宅ホスピスケアを受けた患者さんのなかにも、「にのさかクリニックでよかった。先生や看護師さんに出会えてよかった。私たちは恵まれていました。」と言ってくださる方がいます。
ありがたい、と思うと同時に、違和感を覚えるのです。
偶然いい医師にであったから、介護できる条件があったから、満足のいく在宅ホスピスができた、のでしょうか?
私はそうではなく、在宅ホスピスを実現するための条件を、家族と私たちが作っていったのだ、と思うのです。
条件に恵まれていた、ということであれば、その条件を満たさない家族はできない、もしくは難しい、ということになります。
条件を作っていく、ということであれば、どんな患者・家族であっても、在宅ホスピスを実践できるということになるでしょう。
その根本は、患者と家族の意思であり、それを支えようとする医療者たちの思いでしょう。
患者・家族の意思、つまり市民、国民の医師が制度を作り、医療者を動かし、国民の望む医療を実現していくのです。
在宅ホスピスを語る会も、そのような国民のエンパワーメントを目指した活動のひとつになることを望みます。

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