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2011年2月24日 (木)

いのちがけの通院

よく患者さんを紹介してくれる拠点病院からの紹介があった。
昨年まで通院していたが、今年になって体調が悪く、前日来院されたが、今後は通院が無理のようで、在宅をお願いしたい、とのこと。・・・不吉な予感。

ソーシャルワーカーが電話でたずねると、ADL(日常生活動作)はベッド上。
う~ん、またか。と思いながら、夕方に訪問した。
こんなときは、患者の容態がかなり進行していることが多く、すぐに対処することを旨としている。

案の定・・・

今朝までは何とか介助してトイレまで歩いたが、それ以後は、手も足も痛みも強く、動かせなくなって、全くの寝たきり状態になっている。
ちょうど1年前に発症した肺がんの患者さん、60歳代。
苦痛のため、眉間にしわを寄せている。
肺ガンの浸潤と、衰弱のために、声はかすれかすれだ。
腕や足をさすったり、少し動かそうとしたり、点滴のための駆血帯を巻いただけで強い痛みを訴える。
ほとんど動けない状態だ。

こんな状態で、昨日は病院を受診した、という。
どうやって連れて行ったのですか?と奥さんに尋ねると、

「昨日までは手を引いて歩行が可能でした。
病院についてすぐ、車椅子を借りて診察を待ちました。
ベッドに休んでいて、医師が始めて診察に時間をかけてみてくれました。
帰ってからは、ぐったり疲れました。」

カレンダーには来月の受診予定日に丸印がつけられている。

患者は、命がけで病院に通っている。
文字通り、命を削りながら病院に通っているのだ。

もう少し早く、在宅チームへの連絡があれば、現在の彼の苦しみは少なくとも半減できただろうし、同じように現在寝たきりになるにしても、それまでの生活をもう少し豊かに、安心して過ごせたのではないかと、残念でならない。

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