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2011年1月28日 (金)

研修医の眼

あちらの家庭、こちらの家庭にお邪魔するうち、自分の中で医療というものが偏った理解をしてしまっていると気づくことができました。・・・(卒業して大学病院で研修する)たった1年間で、自分の考えがなんと狭く偏っているのかと驚き、今まで自分が接してきた患者さんたちに申し訳ないような思いにかられました。

当院では、研修医を受け入れています。
定期的なものでは、月に2日、近隣県の大学病院の2年目の研修医を受け入れています。

これまで研修医として大学病院で患者さんと接してきた自分にとって、訪問診療で自宅に居る患者さんは、全く別の表情をしているのが、大変印象的でした。病院という環境が、患者さんにとって居心地が悪いのはわかっているつもりでしたが、昔から慣れ親しんだ自宅に居ることで行動範囲が広がり、活気が出る姿を見て、訪問診療の意義を感じました。

赤字、青字は、研修医の感想です。
頭の中でわかっていることと、実際に在宅の現場で見て、感じることとの違いを率直に描いてくれています。

同時に、医療の世界にすれていない、自分自身を振り返ることのできる、鋭い、若々しい感性を感じ取ることができます。

毎月、いろいろな研修医がやってきます。

皆さん、若干の在宅同行の経験はありますが、当院のようなスタイルの在宅、また在宅ホスピスは初めての方がほとんどです。

また、研修の中でもう一点印象的だったものとして、チーム医療の理想の形を見た気がします。患者さんを中心として、医療者に加え家族、ボランティアの方々が、お互いの連絡を取り合い、最良の方法を模索する姿は、どの診療の場においても目指すべきものだと思いました。

若い研修医の目から見て、当院のケアがどのように映っているのか、興味深いとともに、彼らの感性から学ぶものを多いと感じています。

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