バングラツアー2010出発しました。
2010年のバングラ現地訪問が始まりました。
8月15日(日)午前10時50分、福岡空港発キャセイパシフィック航空便で、10名のメンバーが出発。
遅れる人もなく、パスポートを忘れる人もなく、盛大な?見送りの中、無事に出発しました。
今年は、例年と違って、キャセイパシフィック航空を利用しました。
いつもはタイ航空でバンコクどまりですが、今年はバンコクの情勢がやや不安定なことと、キャセイだと途中で泊まることなく、ダッカにその日のうちにつけるからです。
(その分、ちょっとハードスケジュールですが
ただ今、香港空港です。
3時間ほどの待ち合わせ。ゆっくりした時間があるのはいいものです。
ほんとに久しぶり。
昨夜遅くまで、旅の準備と並行して、在宅患者さんの訪問、連絡などで大わらわでした。
14日のことを少し。
当院は、13日から16日までを盆休みにしました。
在宅患者さんに関しては、どうしても必要な方がいますので、13日と16日は医師と在宅看護師が出勤、14,15日は休みにしよう、と思っていたのですが・・・・
実際は、昨日も4人の患者さんの訪問、おまけに緊急の往診が(一人の患者で)2回。
旅の準備の真っ最中の、緊急往診でした。
しかし、昨夜の往診は大変印象的でした。
90代の女性。初めての往診です。
ある小規模多機能施設から電話の依頼があり、本来の主治医は別だけど、その主治医が入院中で往診できない。朝から血圧が200を超え、具合が悪い、ということで全く突然の往診依頼でした。
利用者の面倒を一生懸命みてくれる施設なので、まず行ってみました。
初めて診る患者さんですから、対応も難しい。とりあえず点滴だけで様子を見ることにしました。
その後の報告では、一時落ち着いてけれど、食事はいらず、吐き気がある、ということでしたが。
夜10時になって、「痙攣が起こっています。」との連絡。
もう少しで何とか準備を終えて家に帰ろうとしていたところ。
しかし放ってはおけない。・・・で、再度の往診となりました。
おばあちゃんは左の半身まひが以前よりあり、右の上司と頭を振るような痙攣が続いていました。
熱が39℃あり、顔面は真っ赤です。意識レベルがもとから落ちているので、苦しそうには見えません。
まず、ダイアップ座薬とアンヒバ座薬を入れると、数分で痙攣が落ち着いてきました。
その後、点滴を確保して・・・・と、施設のスタッフ看護師と一緒にやっていると。。。
いつの間にか、部屋には一杯の人が。
15人はいたでしょうか?
心配そうにおばあちゃんを見守っています。中には、赤い顔をしたおじさんもいます。
お孫さんらしい、若者たちもいます。
おばあちゃんの、子どもさん、その連れ合いの方たち、そしてその子、つまり孫たちです。
あ~、きっとすばらしいおばあちゃんだったのだろう、と思いました。
私がおそういうと、みんな一様にうなづきました。
「月夜の稲刈り」の話をしてくれました。
ある月夜に、おばあちゃんが、「今日は月が明るいから稲刈りができる。今から稲刈りに行くぞ」といって息子4人を引き連れて稲刈りに行った、というのです。
おもしろいエピソードですが、それくらい楽しい、そしてみんながそれに従うほどの方だったのでしょう。
私たちは、病気になって、障害を持って、寝たきりになって、患者として出会うことがほとんどです。
しかし、実際にはそのおばあちゃんのように、これまでの人生があり、家族関係があり、いろいろな思い出があって、今のおばあちゃんをみんなが思っているのですね。
出発前の時間に、そのような場に出会えたことを、ありがたいと思いました。
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