こどもほすぴす
重い障害や病気を抱えた子どもたちは、病院と自宅を行ったり来たりして過ごしている。
何か問題があると、病院に駆け込まざるを得ない。
自宅と病院を行ったり来たりの<人生>だ。
もう少し在宅での医療的サポートが必要ではないか。
両親、特に母親は子どもにかかりっきり。
生活の、人生の大部分を子どものために使っている。
ほかの兄弟との関わり、兄弟自身への両親のかかわり、はどうなっているのだろうか。
それでも、両親や訪問教師や訪問看護師や訪問リハビリの人たちは、懸命の工夫を行っている。
子どもが少しでも楽な姿勢が保てるように、人間らしい生活ができるように、毎日のサポートを続けている。
しかし、子ども自身が懸命に生きている姿、家族が支えるいのちの姿は、周りからはほとんど見えない。私が在宅ホスピスで学んできた、「地域で支える」ということは、重度障害や病気の子どもたちにとっては、縁遠いものなのか??
いろいろな疑問が湧いてきた。
まずは、両親の介護負担を少しでも軽くするために、レスパイトケアのできる施設がほしい、ということになった。(※レスパイトケア:家族の身体的、精神的負担を軽減するために、一時子どもを預かること)
一日でも二日でも預かることで、日々緊張を強いられる両親の、介護負担を軽減し、よりよい在宅ケアを続けることが大切だと思った。何度かひかりちゃんのお父さんやお母さん、それに同じ思いを持つ在宅医や訪問看護師、市の関係者たちと話しているうちに、これはやはり「ホスピス」を目指す運動ではないか、とみんなが気がついた。
レスパイトケア、ターミナルケア、そしてグリーフケア、それに地域との結びつきを願うコミュニティケア・・・これはやはりホスピスの本来の姿ではないか。
そんな思いをみんなが共有するようになった。
7月の話し合いでは、会の方向性や名称が話題となった。
いろんな意見が出たが結局「福岡こどもほすぴすを考える会」で一致できた。
『ホスピス』というカタカナは、大人のホスピスでの問題点を引っ張っているのではないか、むしろ子どもの『ホスピス』を考えることで、本来の「ホスピス」の意味をとらえ直すべきではないか、と言うことで「ほすぴす」とひらがなで表記することとした。
いろんな考え方、様々な経験を持つメンバーが集まっている。
何をすべきかすら定まっていない現状だ。
しかし、ようやく第一歩が始まった。
その最初のイベントとして、ライアコンサートを開こうということになった。
8月7日(土)午後2時から、にのさかクリニックの2階ホールで、障碍や病気を持った子どもたち、その家族の人たち、それを支える人たち、そして地域の人たちを集めて、まずは出発のためのコンサートを一緒に開きたい。
関心のある皆さんのご参加をお待ちしています。
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