« 五ヶ山でオカリナ | トップページ | バングラデシュの季節・・・ »

2010年5月11日 (火)

こんな人生の物語に触れる・・・

今日は娘さんが、こんな写真と手書きの文章を持ってきました。

Kanzaki

先月亡くなった母親と、昨年亡くなった父親の写真です。
いい顔をしていますね。

6年前に豆腐屋をしていた長崎から、福岡の娘さん一家のところに引っ越してきてから、当院の在宅患者さんとなりました。

長崎は私の生まれ故郷であり、大学時代まで育ったところでもあります。
また、お二人の過ごしてきた時津は、私の住んでいた赤迫からも近くで、以前は海水浴場があり、泳ぎに行ったところでもありました。
それだけで、お二人とそのご家族に親近感を感じました。

 

脳梗塞の後遺症で、体の不自由なお父さん、気管支がボロボロになっていたお母さん。
いろんなことがありました。

デイサービスを利用しながら、時には入院を繰り返しながら、お二人はなれない福岡での生活を過ごしてきました。
その間に、孫たちが大学に入学し、成人式を迎え、仕事につき、といったうれしい出来事もありました。

お父さんは、体だけでなく、言葉も不自由です。
思い通りにならずに、時には手をあげたりしていましたが、お母さんも娘さんも穏やかにやり過ごしていました。
自力で一生懸命ベッド上に起き上がって、ポータブルトイレまで移乗する努力をしていました。

お母さんは、喉をゴロゴロいわせることが多く、ときどき熱を出しては抗生剤を飲んだり、点滴をしたりしました。
一時認知症のような症状が出て、出かけた先で警察に保護されたこともありました。
脳外科で薬を飲まされて、顎がガクガクなって、薬を止めて元に戻ったこともありました。

最期はお二人とも、入院先で亡くなりました。

お父さんは、腎不全となり数ヶ月、お母さんは肺炎、心不全の合併を何度か繰り返し、最後は夜間の緊急入院の後、数日で亡くなりました。

今日、娘さんが持ってきてくれた写真を見ていると、お二人の笑顔が本当に懐かしく思われます。

在宅患者として、私たちとつきあった数年間。

家族にとっては、さらに永い人生を共にした年月があったことでしょう。
その上に、最後の数年間、最期の数ヶ月が積み重なって・・・・
そして、私たちはその人生の物語に出会う・・・・

在宅の醍醐味を、今日も感じさせられました。

|

« 五ヶ山でオカリナ | トップページ | バングラデシュの季節・・・ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/69958/48327811

この記事へのトラックバック一覧です: こんな人生の物語に触れる・・・:

« 五ヶ山でオカリナ | トップページ | バングラデシュの季節・・・ »