こんな人生の物語に触れる・・・
脳梗塞の後遺症で、体の不自由なお父さん、気管支がボロボロになっていたお母さん。
いろんなことがありました。
デイサービスを利用しながら、時には入院を繰り返しながら、お二人はなれない福岡での生活を過ごしてきました。
その間に、孫たちが大学に入学し、成人式を迎え、仕事につき、といったうれしい出来事もありました。
お父さんは、体だけでなく、言葉も不自由です。
思い通りにならずに、時には手をあげたりしていましたが、お母さんも娘さんも穏やかにやり過ごしていました。
自力で一生懸命ベッド上に起き上がって、ポータブルトイレまで移乗する努力をしていました。
お母さんは、喉をゴロゴロいわせることが多く、ときどき熱を出しては抗生剤を飲んだり、点滴をしたりしました。
一時認知症のような症状が出て、出かけた先で警察に保護されたこともありました。
脳外科で薬を飲まされて、顎がガクガクなって、薬を止めて元に戻ったこともありました。
最期はお二人とも、入院先で亡くなりました。
お父さんは、腎不全となり数ヶ月、お母さんは肺炎、心不全の合併を何度か繰り返し、最後は夜間の緊急入院の後、数日で亡くなりました。
今日、娘さんが持ってきてくれた写真を見ていると、お二人の笑顔が本当に懐かしく思われます。
在宅患者として、私たちとつきあった数年間。
家族にとっては、さらに永い人生を共にした年月があったことでしょう。
その上に、最後の数年間、最期の数ヶ月が積み重なって・・・・
そして、私たちはその人生の物語に出会う・・・・
在宅の醍醐味を、今日も感じさせられました。
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