富山にて
30名程度の小さな集まりだったが、みな熱心に聞いてくれた。
参加者は市民病院の院長、緩和ケア内科部長、日赤病院の緩和ケア医、開業医、緩和ケアナース、デイホスピスを目指すナース・・・など幅広い。
会の代表は、開業医を卒業し、現在老人ホームの嘱託医であり、同時に浄土真宗の僧侶でもある先生。
在宅ホスピスにおけるスピリチュアルケアには、仏教的な視点も必要では?と指摘、、仏教の勉強もしなさい、と説教された。
ユニークな会で、歴史は20年になるという。
途中で消滅の危機もあったというが、現在は、市民病院の院長始め、多彩なメンバーがそろって、和気あいあいとやっている。
富山地域では、他人が家に入ってくることを嫌う風土もあり、訪問看護がまだ十分発達していないという。
在宅専門の診療所もなく、外来と在宅の両方にかかわっている従来型の診療所が多いが、こちらもまだネットワークが十分とはいえないようだ。
しかし、終了後の懇親会は、大いに盛り上がった。
おいしい酒と肴ももちろんだが、志を共有するもの同士の場、というのが最高。
市民病院の院長始め何人かが、「勇気をもらった。」と言ってくれたのがありがたかった。
前の週の、滋賀県大津では「在宅ホスピス実践セミナー」で、滋賀県はじめ各地の在宅ホスピス医、訪問看護師などと語り合う機会があった。
そして、今回の富山でも。
全国で、在宅ケア、在宅ホスピスへの意欲的な取り組みが芽生え、発展している。
各地を訪れると、その息吹を実感することができる。
富山でも、懇親会に参加した若手医師が、8人のグループで在宅ホスピスに取り組んでいるという話を聞いた。
その勉強会のときには、手弁当で駆けつけます、という約束をした。
彼らと、近い将来再会再開できるのが楽しみだ。
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コメント
富山でのひととき楽しんでいただけて、嬉しいです。富山市民病院から地域へ在宅ホスピスを発信できたらなーと考えています。学会などで見かけたら声をかけてやってくださーい。ありがとうございました。先生のブログ素敵です。また、おじゃまいたします。
投稿: いちはし | 2010年3月19日 (金) 21:13
いちはしさん、書込ありがとうございます。また、富山ではお世話になりました。おいしいお酒と、楽しいひとときに感謝します。
また、お会いしましょう。
皆さまにも、どうぞよろしく。
投稿: にのもんた | 2010年3月20日 (土) 01:41
私は先生が冨山市民病院で講演されたときの
いち聴衆者でしたが、講演時紹介された先生の著書を早速購入し、いまでは バイブルみたいに愛読してます。ブログ上のとやまの在宅グループというのは「在医協とやま」のことであります。富山市民は公的病院志向、施設志向が強く、在宅があまり活発でないことは確かですが、それでも ニーズがあるから、私たちもがんろうとしてます。今は在宅ホスピスに力をいれています。今後もよろしく願います。
投稿: 前川 裕 | 2010年5月27日 (木) 06:49
前川先生、書込ありがとうございます。
富山での思い出は、萬寿泉のおいしい味と共に、今でも心に残っています。
地域によってそれぞれの医療、在宅ケアのあり方があるのは当然だと思います。お互いが、それぞれのあり方を学びあって行きたいものですね。
私も在宅には力を入れているつもりですが、実は福岡県は在宅死率は、全国的にはかなり低くなっています。
病院や緩和ケア病棟が多いことや地域性などがあるのでしょうか。
これからも、共に学びあって行きたいものです。
よろしくお願いいたします。
投稿: にのもんた | 2010年6月10日 (木) 00:54