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2008年9月 7日 (日)

貧困と戦争~Bangla2008 ⑧

今回のツアー中に、3冊の本を読んだ。
普段まとまった時間がとりにくく、じっくり読むことができないので、バングラデシュツアーは、飛行機の移動や待ち時間など、時間のとれることが多い。

今回持って行ったのは、直前に購入した3冊。
そのうち、2冊は直前に買った岩波新書。

『ルポ貧困大国アメリカ』堤 未果 

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『戦争で死ぬ、ということ』島本慈子

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バンコク行きの機内、バンコクからダッカの機内、などで2冊を続けて読み上げた。

『貧困大国』は、今年(2008)の日本エッセイスト・クラブ賞を受けた、ベストセラー。
アメリカの貧困と格差の実際を、実例を紹介しながら描いている。
教育、医療、そして戦争など、それぞれの場面で、貧困がアメリカ国民(の一部)をいかに追い込んで行くかが、描かれている。
弱者が一部の富者を支え、ますます貧困と格差が拡大していく社会構造、その背景に迫り、さらに、貧困と格差に対して叫び声を上げる牧師を紹介している。
アメリカ追随の日本が今、その後を追い、アメリカの現状を支えていることも読み取れる。

目次、特に第3章は私も関心の高い医療問題なので、その章のみ小見出しも含めて、目次を紹介する。

プロローグ
第1章 貧困が生み出す肥満国民
第2章 民営化による国内難民と自由化による経済難民
第3章 一度の病気で貧困そうに転落する人々
世界一高い医療費で破産する中間層/日帰り出産する妊婦たち/競争による効率主義に追い詰められる医師たち/破綻していくアメリカの公的医療支援/株式会社化する病院/笑わない看護師たち/急増する医療過誤/急増する無保険者たち
第4章 出口をふさがれる若者たち
第5章 世界のワーキングプアが支える「民営化された戦争」
エピローグ

『戦争で死ぬ』は、2006年末の出版。
1951年生まれの著者(私=1950年生まれとほぼ同じ年)が、戦争を知らない、戦後生まれがどのように戦争に向き合うのか、に取り組んだものだ。
直接には戦争体験のない、戦後世代が、膨大な資料を元にして、自身の感性で戦争での死を伝えることに成功している。

2冊の本を続けて読んで、あらためて現在アメリカや日本で進行しつつある、貧困と格差、その背景となる社会構造に思いをめぐらした。
また、戦争反対、憲法9条を守れ、と叫んでいる平和運動の、どうしようもないもどかしさを感じていた私にとって、社会に意識変革を促すことのできる可能性のある戦争論、貧困・格差論を見いだしたような気もした。
同時に、このような本が出てくるほど、状況は切羽詰まってきたのだろう、という思いもした。
本書も、目次を紹介しておこう。

第1章 大阪大空襲-戦争の実体からの出発
第2章 伏龍特攻隊-少年たちの消耗大作戦
第3章 戦時のメディア-憎しみの増幅マシーン
第4章 フィリピンの土-非情の記憶が伝えるもの
第5章 殺人テクノロジー-レースの果てとしてのヒロシマ
第6章 おんなと愛国-死のリアリズムが隠されるとき
第7章 戦争と労働-生きる権利の見えない衝突
第8章 九月のいのち-同時多発テロ、悲しみから明日へ
あとがき--九条問題の基礎知識

そして今、5日に上京したときに見つけたやはり、岩波新書を読んでいる。

2冊の続きだと感じる。

『戦争絶滅へ、人間復活へ-93歳・ジャーナリストの発言』むのたけじ/聞き手黒岩比佐子

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健康維持のため、今でもぶら下がり健康器に毎日ぶら下がっている人もいることと思います。 ずっと同じ姿勢で仕事をしていたときや寝起きなどにおもいっきり背伸びをすると、とても気持ちがよく頭がスッキリしますよね。 [続きを読む]

受信: 2008年9月12日 (金) 22:43

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