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2008年7月22日 (火)

ターミナル・ドクター

と呼ばれてしまった・・・・

今日は、筑豊まで出かけて、介護職の方に「ターミナルケア~介護の役割を考える」というテーマで、話をした。
昨年の『在宅ホスピスガイドブック』の際のアンケート調査で明らかになったことだが、筑豊地区は、福岡県内でも他の地区に比べ、在宅ホスピスに関わる医療機関や訪問看護ステーションが少ない。
在宅ホスピスボランティア講座も、昨年は筑豊地区だけ行われなかった。
それだけに、今年は、という思いもあって、講演の依頼を引き受け、意気込んで出かけた。

会場でのチラシを見て、おどろいた。

「ターミナル・ドクター 二ノ坂 保喜先生、来る」といったことが書いてある。

とうとう「ターミナル・ドクター」になってしまったか・・・・

確かに、在宅ホスピス、ターミナルケアに力を入れてきて、福岡ではそれなりの実績を積み、在宅ホスピスといえば、にのさかクリニック、と言われるようになった。
しかし、実際には午前中の外来では、普通に患者さんを診察し、治すための治療を行っているし、そちらの患者数の方がずっと多い。
ということをまず初めに話をして、講演に入った。

講演は、介護職が対象ということもあり、在宅ホスピスにおける介護職の役割、重要性を強調するものとした。
その際、千葉大会のコミュニティケア部会で介護福祉士のKさんが用いた資料を一部利用して、スライドを作った。
皆、興味深く聞いてくれたようだ。
私たち医療者も、支える医療、生活を支援する、といいながら、実際の場面での介護職の方たちとの交流や、役割分担、情報交換に関しては、結構無頓着だったのではないだろうか。
そんなことを思いながら、スライドを作り、本日の講演で話をした。

それにしても、「ターミナル・ドクター」とは?
ありがたいというか、なんとも言えない驚きを感じた。

そういえば、こんなこともあった。

ある病院から、神経難病の方の紹介があった。
徐々に日常生活が困難になってきたので、今度の退院時から、当院に在宅ケアをお願いしたい、と。
もちろん、引き受けますよ、といって詳しい情報を待つこととなった。ところが・・・

数日後に再度連絡があった。
患者自身が、にのさかクリニックはいやだ、と断ってきた、という。
自分でネットで調べてみたら、あそこは、末期の人ばかりを見ているところだ、自分はまだ末期ではないから、にのさかには頼みたくない、と。

えっ???  ぎょっ???  という思い。

まさか、そんな風に思われるとは・・・

在宅ホスピス、ターミナルケアに力をいれるのは、そこの部分が現在の医療で見捨てられており、かつ患者本人や家族の苦しみが大きく、助けを必要とするからだ。
また、患者や家族を「治す」ばかりでなく、「癒す」ことも重要な医療であり、そちらの方こそ、医療の本質ではないか、と考えるからだ。

それにしても・・・

ターミナルドクターを呼ばれて、考え込んでしまった一日だった。
それでもやはり、福岡に戻って、末期患者のところに訪問に行った、ターミナルドクターだった。

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