奪われる日本~保守の本流
興味深く彼の話を聞いた後、昨夜上京。
会議の後に、書店で関岡氏の著書「奪われる日本」(講談社現代新書)を購入し、帰りの機内で読んだ。
第1部 検証「平成の大獄」-郵政、そして医療
というおどろおどろしいタイトルで始まる。
第2部は、節度も品格も無き時代-小泉治世の総括
ときて、郵政、医療だけでなく、この国のあり方全体に言及する。
そして、
第3部 皇室の伝統を守れ
で最後をまとめている。
なるほど、と思った。
保守本流の一貫した思想に貫かれている。
郵政民営化の抗争を、アメリカ追随派と、国益擁護派との争いと捉え、国益を擁護する立場から外資の進出(浸出)をよしとしない考え、それは、日本の伝統と歴史を大切にし、日本の国体を守ることを基調においていることが理解できた。
小泉の靖国参拝で気になっていたことがある。
靖国神社には、先の大戦で亡くなった兵士たちが祀られている。
彼らは、何のために、どこの国を相手に戦ったのだろうか?
アジアの解放のために、主としてアメリカを相手に戦ったのではなかったのか?
「鬼畜米英!」がスローガンだったはずだ。
小泉が靖国に参拝するなら、亡くなった英霊に、「この仇はきっと討ちます。いつかアメリカに恨みを晴らします。」と祈るのが筋である。
ところが、小泉はブッシュに尻尾を振り、浮かれてプレスリーを歌い、・・・
小泉を含む多くの保守政治家は、戦前からの保守の流れを引いているはずだ。
その多くは、アメリカとの戦いを国民に訴え、戦争に多大な責任を負うべき人たち。
アメリカとの戦いを声高に叫んでいた人たちが、靖国に参拝し、一方でアメリカに尻尾を振っている???
一貫しているのは・・・「戦争をする」ということだけ・・・
その点、関岡氏は違っている。
皇室を中心とする日本の伝統を守り、この国を守るには、アメリカからのくびきを脱するべきだ、と訴える。
私との思想的立場は異なるが、考え方に一貫性がある、と思った。
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