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2006年10月26日 (木)

再び、在宅療養支援診療所への疑問

今年の4月から始まった、「在宅療養支援診療所」
当院も4月中に届出を済ませた。
全国では、10万診療所のうち、1万ヶ所近くの届出があったという。
????
10軒に1軒の診療所が、在宅療養支援診療所・・・???
多分実際には、その何分かの1の診療所しか、実働していないと思われるが。。。

在宅療養支援診療所への疑問はそこにとどまらない。

届出をした診療所は、往診料や訪問診療料などの診療報酬が高くなる。
同じことをして(決して同じとは思わないが、外見上は同じ)、高い診療所と、安い診療所が出てくる。
3割負担だと、ずいぶん差が出てくるだろう。
差が出ること自体はかまわないが、そのような制度を作った以上、それを周知させるのは厚労省の責任(もしくは届出先の社会保険事務局)と思われるが、彼らがそれをしようとする姿勢はみられない。
先日の朝日新聞によると、届出た診療所の情報を公開するのに、お金がかかるという。
何を考えているのだか。。

それでも、在宅療養支援診療所は、内実が伴えば、国民が望んでいる在宅ケア、在宅ホスピスケアの拠点になりうるという夢を抱いて、やって行きたいと思っている。
日本の開業医が、医療の普及だけでなく、本当にその質を上げ、国民から信頼される医療を提供できるようになるのは、この「在宅療養支援診療所」がその突破口になりうるかもしれないと思うのだが。

今週2回、市民向けの講演をする機会があった。

話し始めておどろいた。聞いている人たちが、私の話にピントがあっていない。
今朝の新聞に「在宅療養支援診療所」の話があったが、ご存知か、とたずねても、誰も知らない。いずれも市民意識の高い方たちが集まっている会だった。
これにはおどろいた。

なるほど、医療の世界の話は、特に経済的、制度的話は、難しすぎてわからないようにできているのだな、と思った。
わざと難しくしている、といえるかもしれない。

診療報酬を決める中医協に、患者代表が入ったのはつい最近、勝村さんがはいってからだ。それまでは、医師会側、健保組合側、政府側、で、利用者である患者側は入っていなかった。だから、「在宅末期総合診療料」とか「寝たきり老人末期総合診療料」などといった、本人の気持ちを考えない、”値段”のつけ方が行われていたのだ。

在宅療養支援診療所も、お上と医療者からの発想に過ぎないように思われる。

それでも、今までよりは、一歩前進と思って進むしかないのだろうか??????


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コメント

初めまして。
医療制度は 本当に難しいと思います。
現場で働いている私たちでも 理解に苦しむ状態!
ましてや 利用者さんに分かりやすく説明する為には 自分も熟知しておかなければダメだし・・・

未だに「訪問看護って何?」って人も多々ある中 こういった制度が理解されるのは 程遠い気がします!

投稿: otanko | 2006年11月26日 (日) 09:44

otankoさん、ようこそ。

そうなんです。
医療制度の複雑さは、大変なものです。

今回の「在宅療養支援診療所」にしても、行政が決めておきながら、その内容の説明は利用者へは一切なし。
例えば、「なぜ、お宅は医療費が高いの?」と聞かれたら、当院の責任ですべて説明しないとなりません。
本来は、行政や社会保険事務局がやることではないかと思うのですが。

医療制度、診療報酬など、一般の方にはもちろん、私たち医療者にも理解不能なものが一杯。
おまけに、しょっちゅう変わります。
その内容に一貫性などありません。

とまあ、愚痴になるのですが、その中でも、こつこつとやっていきましょう。
10年で見ると、「訪問看護」もずいぶん理解されてきたように思いますよ。

これからもよろしく。

投稿: にのもんた | 2006年11月26日 (日) 21:19

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